C-OILING合同会社
  • 2020/02/27
  • 2023/06/07
  • 商品ブランディング

目をひくパッケージをつくるための 4つのポイント

はじめに

この記事を書いてる人

記事を書いている私は、デザイン歴15年、ブランディング企画歴10年ほど。
今までで約1,200点の商品を企画開発して、200件以上のTVや雑誌に掲載してもらいました。

読者さんへ前置きメッセージ

本記事では「商品企画やパッケージデザインに関わっているけど、結局人の目を惹くパッケージってわからないよ。」という方に向けて書いています。

この記事を読むことで「パッケージの本当の役割、目をひくパッケージの具体的な作成方法」までイメージできるようになると思います。

「これ買っちゃお!」とたくさんのお客様に感じてもらうことができたのがブランディングです。控えめに言ってブランディングをどこまで深めるかでパッケージの精度、そして売り上げに大きく変わるので、ブランディングがもっと日本に広がって欲しい思いを込めて、記事を執筆します。

そもそもパッケージの存在意義って?

まずパッケージには3つの役割があります。

1つ目は商品の輸送時や陳列時の保護機能。
2つ目は表示機能。
3つ目は営業機能。

特に3つ目の営業機能は今後の商品の行く末を左右する大きな役割です。そこからパッケージは「サイレントセールスマン」と呼ばれています。

パッケージはこの3つの役割を踏まえた上で、商品を多くの方に購入してもらうミッションがあります。そのためにはまず目をひき、手に取ってもらうステップを踏むことが最初のステップとなります。

ではその目をひくパッケージ共通点は何か、それは一言でいうと「ふさわしさ」です。

 

  • 売っている場所にふさわしい
  • ターゲットユーザーにふさわしい
  • 金額にふさわしい

 

この3つがふさわしきなく場合、中に入っている商品がどんなに良い商品でも手にとってもらうという最初のステップを踏むことができずに、売れない商品のレッテルを貼られてしまいます。

逆を言えば、この3つのふさわしさを達成できていれば、潜在的にその商品を求めているたくさんの人にあなたの商品を手にとってもらうことができるということです。

では目をひくパッケージをつくるにはどうしたらいいのか、このあと4つのポイントにまとめてお伝えします。

1.パッケージの形態

パッケージの形態は商品の印象を大きく変える効果があります。

成型が複雑な形態なら目をひくことは間違いないですし、予算の都合でそこまでこだわったことができなくても、商品に対してのパッケージの大きさによってイメージをコントロールすることができます。

例えば商品より2回りも大きなパッケージにすることで重厚感や「これは厳重に扱うべきものです」という印象を与えることができます。またその逆に軽装にすることによって環境に配慮した印象を与えることもできます。

2.目に飛び込んでくる表面加工

パッケージは形状や印刷するグラフィックデザインに気を取られがちですが、表面加工を工夫することもとても効果的です。

 

お客さんは数ある商品の前を1秒もかからない一瞬で通り過ぎてしまいます。その1秒という一瞬に両隣に並ぶ商品と違う質感が目に飛び込んでくると、一気に差別化を感じるのです。

例えば高級感を演出するグロス仕上げや繊細な印象を与えるマット仕上げ。

他にも影が印象的な型押し。一気に華やいだ印象になる箔押しなど、数多くの表面加工があります。

紙加工の一部を紹介します。

 

  • ツヤ加工
  • マット加工
  • 型押し加工
  • 箔押し
  • グロス加工
  • ホログラムなどのフィルム加工
  • 水星コート加工

 

他にもオレンジジュースのパッケージのしずく部分にだけつやっとしたグロス加工があるような、一部だけに表面加工を加えるということも、お客様の目線を一瞬で惹きつけることにとても有効です。

 

3. 文字のデザイン

海外と日本のパッケージデザインで一番大きな違いは文字情報の多さです。

商品名・キャッチフレーズ・簡単な使い方やおすすめ成分など、パッケージにおける商品写真以外の文字情報がともて多い国です。これは日本の特徴で、お客さんはこれを見て『この商品はお金を払って使うに値するか』を判断するので、『摂取できる栄養素』『何人の人に支持されている』『効果が実感できそう』『有名人からのコメント』などの安心できる要素をどこまで盛り込むかがポイントとなってきます。

そこで重要になるのが文字デザインによる「ふさわしさ」の演出です。

文字情報は価格帯を私たちにイメージさせます。文字が多ければ親しみやすくお手頃な値ごろ感、逆に少ない文字情報は高級な価格帯を想像させます。

日ごろ自社の商品企画開発に携わっている人や、これから商品を売り出したいと考えているは、商品の良さを伝えようとパッケージいっぱいにキャッチフレーズを書いたり、逆に高級感を出そうと情報が少なすぎたりしていませんか?ターゲットのためのふさわしい文字の量を定め、そこからデザインに気を配りましょう。

まとめ

目のひくパッケージの作り方をまとめます。

 

  • パッケージの目的からふさわしいゴールを設定する
  • パッケージの形態を検討する
  • 表面加工にこだわる
  • 文字のデザインによる「ふさわしさ」を演出する

上記のとおり。

最後に話しておきますが、パッケージも含めて商品です。
どんなに良い商品もふさわしいパッケージに包まれていないとお客様に届くことは難しいです。
ふさわしいパッケージであなたの会社の商品を
多くのお客さんの目を引き、手にとってもらいましょう。

参考になれば幸いです。