C-OILING合同会社
  • 2020/05/01
  • 2020/05/07
  • 企業ブランデイング

マーケティングとブランディングの違い 新しい自分たちをデザインする

日本ではマーケティングとブランディングが非常に混合されやすい傾向があります。実際に市場を見渡してみてもマーケティングとブランディングが混合された施策やキャンペーンをたくさん見つけることができます。

ではマーケティングとブランディングでは何が違うのか、今回は図を使いながら結論から先にお話しします。

マーケティングとブランディングの違い

マーケティングとは

「私は●●です」と自らを市場に当てはめること

ブランディングとは

あなたは●●だと思う」と相手から認識を持たれること



情報が溢れる現代において、知られなければ無いものと同じ。なので「私は●●です」と自らを市場に当てはめ発信していくことはとても重要ですが、日本のブランディングと呼ばれるものには、思考の基盤を「私たちは●●である」というブランディング思考ではなく、市場からこう見られたいからというマーケティング思考を基盤としたものが多い傾向があります。



「Outside-In型=市場が求めているもの」に自らを当てはめていく例としては、対象の団体や個人に対して寄付やボランティアキャンペーンを行う事や、流行に合わせた商品開発もそのひとつです。


日本のこのOutside-In型のマーケティング思考は、戦後モノがない時代から復興するにあたって、市場に求められるものをより早く、より品質良く、より安く作れば、売れてきた経済成長の背景があります。


このマーケティング思考に偏ってしまうと、売り上げのみを追求してしまい、製品も少し改良すれば、これくらいの利益が生まれるという数字優先の考えになってしまいます。 しかも、私たちを取り巻く情報量は10年前の530倍に膨れ上がり、スピードや品質、デザイン性など全てのスタンダードがグローバル基準になってきた今、製品も少し改良すれば、これくらいの利益が生まれるだろうというような、従来のマーケティング思考に偏ったブランディングから抜け出さなくてはいけません。

Inside-Out型ブランディングを思考の基盤にする方法

ブランディングというのはただ売上を上げるだけ、知名度を上げるだけといった自分たちを優位に立たせるための活動ではありません。これからの時代で生きていくために必要な、認識が共有され、その上で支持される関係性を気づくための活動です。


そのためにも、まず1段階目にInside-Out型ブランディングを行い、2段階目にOutside-In型マーケティングを行なっていくことが必要です。

Inside-Out型ブランディング

これからの時代に必要なInside-Out型のブランディング

あれば売れる時代から、支持されて売れる時代で新しい自分たちをデザインするためには、どういう意志を持って自分たちの企業が生まれ、なぜ今この製品をつくっているのかという理由やビジョンなどのInsideを明確にすることが重要です。これからを生き抜いていけるブランドの本質は「私は●●です」というブランドのInsideにあります。その上で相手と共有していくために、ブランドの本質を言語化し、見えるもの・聞こえるもの・読めるものとして磨き上げるステップを組みます。このように内なるものを社外へ発信していくことこそが、ブランディングの本質となります。