株式会社磯崎絞製作所様
2021/06〜2022/08
- コーポレートブランディング
ご依頼の背景・課題
2020年に創業50年を迎え、確かなものづくりの技術で元々口コミでの評判が高く、取引先からの信頼も厚い磯崎絞製作所様。今後の経営方針として新たな集客導線を考えた時、ネットからの集客を強化できるブランディング施策を検討されていました。特に「へら絞り」という専門分野の中でも顧客から指名されるよう、同業他社と自社の「違い」を明確に伝えたいというご希望でした。
ブランディングを始めるにあたって、少数精鋭で運営される磯崎絞製作所にとって展示会などで幅広く知っていただくより、最大限にお役に立てるお客様にピンポイントで知っていただくことを念頭に、より狭く深く刺さる戦略的ブランディングをスタートしました。
コンセプト・アウトプット
最初に、会社の背骨となる企業理念を言語化します。磯崎絞製作所では、手作業が必須のへら絞りにおいて、職人的な技術者を育てるプロフェッショナルの育成を進める一方、高精度な品質保持をデジタル化によって積極的に取り入れてきました。
「手作業が必須な技術で量産をするということは、精度を保つことが難しいことでもあります。でも私たちは、それを実現し続けることで、インフラや研究、開発など人の生活を豊かにする企業を支えていきたい。」と代表の磯崎社長はお話ししてくださいました。
技術を継承しながら進化させ、変化する時代からの要望に応える地盤を創造していく自社のあるべき姿を、ビジョン・ミッション・バリューに分解し、じっくりと言語化して、企業理念を作り上げました。
続いて、企業ロゴのリブランディングの実施。力強く確実な進化を続ける磯崎絞製作所のイメージを伝えるため、「昔からそこにあった」ように思われるようなデザインを目指して制作を行いました。
ロゴは完成後、名刺や作業時のユニフォームにも展開。
WEBサイトの制作では、ブランディングをスタートする際の目標であった「最大限にお役に立てるお客様にピンポイントで伝わる」ことを念頭に制作を行いました。保持する技術を分かりやすく紹介しながら、会社の世界観を伝えるデザインに落とし込みました。
お客様の声
顧客のペルソナ像もしっかり明確にした上でWEBサイトを作っていただいたので、新規顧客からのお問い合わせも増えています。そして何より商談をしたお客様が喜んで帰っていかれますね。変な見積もり依頼も無くなったので生産性も上がっています。
また、理念づくりを通して、自分たちの指針となるものに巡り会えることができました。毎日仕事に向き合っていると向上心とは裏腹に、同じことの繰り返しのようになりがちな日々の業務も、どの方向を向いて仕事をするのか、社員とベクトルを共有できるようになりました。
ロゴのデザインに関しても、社員の中でも「昔からうちの会社にあるみたい。」というほど全く違和感がなく、すんなりと浸透しています。ブランディングを通して自社の強みが内外に伝えやすくなり、本業に太い幹が育っていると実感しています。
C-OILINGさんは、業務的にブランディングや制作を進めるのではなく、しっかりと相手を知ろうとしてくれる姿勢を感じます。私たちも、お客さんのことを優先して自社のことをついつい後回しにしがちでしたが、今回深いところまでとことん掘り下げてくれたので、自社を見つめ直す機会を持つことができました。
時代が急激に変わっている今、「何か動かなくてはいけない!」と思っている企業は多いと思います。良いものを作っているけれど認知度が上がらないとか、社内だけでなんとかしようと試行錯誤しているとか。会社の中にそういうことを話せる人がいない経営者の方は、一度相談してみるといいと思います。
私たちも、これからもっと自社のブランド力を育てていこうと思います。
今後の展望として、BtoC向けの自社商品をリリースします。さらに次の段階としてtoC向けの体験ワークショップや、大学とのコラボも予定しています。AIに人の仕事が取って代わられる時代に、私たちの活動が、次世代を担う若い人たちに製造業の持つ楽しさを伝え、創造力を育む助力になればと思っています。